ウミガメとは
爬虫綱カメ目ウミガメ科に属する仲間のことを指します。ウミガメは昔から姿かたちがほとんど変わっていない「生きた化石」とも呼ばれる生き物です。現在、世界で8種類いるとされており、日本にはそのうちアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイの3種類が産卵に訪れます。当市では以前からアカウミガメの上陸産卵が確認されており、時期についてはおおむね5月から9月に確認されています。
上陸産卵状況
産卵は主に脇本海岸において確認されていますが、脇本海岸はふ化率が著しく低下する恐れがある原因が多いため、地域住民の協力により対策を講じながらふ化率を高めています。
ふ化率が低下する原因
- 産卵場所の砂浜に波がかかり、十分な砂の温度が確保できない。
- 水害などによる卵の水没
- 人による海岸環境の汚染
- 野生生物(ヘビ、カラスなど)による捕食
ウミガメ上陸産卵件数
ウミガメ上陸産卵件数
年度 |
H25 |
H26 |
H27 |
H28 |
H29 |
H30 |
R1 |
R2 |
R3 |
R4 |
R5 |
上陸 |
14 |
8 |
12 |
7 |
21 |
4 |
6 |
19 |
1 |
32 |
5 |
産卵 |
8 |
4 |
7 |
3 |
10 |
2 |
3 |
15 |
1 |
17 |
4 |
ウミガメを守ろう!
ウミガメを守るためには、海だけではなく、産卵やふ化の場所となる砂浜の環境も守る必要があります。ウミガメが安心して産卵でき、ふ化した子ガメが無事に海に帰れるように、海岸付近では次の点に気を付けましょう。
1.海岸でむやみにライトや火(花火など)を使用しない
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産卵期(5~8月頃)のウミガメは光を嫌い、子ガメは本能的に光に向かって進んでしまいます。海岸での花火は禁止されていますので絶対にやめてください。 |
2.暗くなった海岸ではむやみに歩かない、騒がない
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ウミガメは波打ち際に接近してもしばらくは砂浜の様子をうかがっており、人の気配に気付くと上陸をやめてしまう恐れがあります。また、ふ化時期の子ガメを踏んでしまう恐れもあるので、海岸付近では気を付けましょう。 |
3.ウミガメに近づかない、触らない
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ウミガメは敏感で動揺しやすい生き物ですので、見かけても近づいたり触らないようにしてください。非常に警戒心が強く、産卵のために上陸していても、卵を産まずに途中で海に戻ってしまうこともあります。 |
4.ごみを捨てない
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砂浜に散乱しているごみは、ウミガメが上陸するときや子ガメが海に帰るときの障害となります。また、プラスチック製などのごみが海に流れると、ウミガメをはじめとする海洋生物が誤って飲み込んでしまい、窒息死の原因になります。 |
5.上陸したときの足跡を消さない
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ウミガメが上陸すると砂浜に足跡が残ります。その足跡を手がかりに産卵場所を確認しますので、足跡を消さないでください。 |
車両などで海岸に乗り入れない
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車両などで乗り入れると卵を踏んだり、わだちによりウミガメの進路が妨害されますので、砂浜への進入はおこなわないようご協力をお願いします。 |
阿久根市HPより引用