GWってストーブいるの?(3~5月の気温について)

登録日: 2024/03/13

3月~GWって”ストーブ”いるの?・・・・

【はじめに】
気温から判断すると何らかの温度対策は必要ですし、選択肢の一つとして「暖房器具」という場合があるとも思います。
ただし、キャンプ団体や暖房機器メーカー団体では、テント内の火気の使用はお勧めしていません。キャップ場としては後段にご注意を述べますように「各人の責任の範囲でご判断ください」と申し添えます。過去には他所ですがテント火災で重大な結果を招いています。
テント内での火気使用は非常に重大なリスクを抱え込むことを十分にご承知ください。

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【GWの夜・3~5月】
写真はおととしのGWの夜です。都会の方からすると皆さん冬の装いに見えませんか?
テントの中には石油ストーブがちらほら。
高原の春は遅く、1シーズン遅れてやってきます。
4月初旬に雪になったこともありました。
管理人は軽井沢在住ですが、スタッドレスタイヤの履き替えはGW後にしています。

実際の気温はというと、過去の最低気温の平均では3℃台を示しています。

出展(気象庁 軽井沢 5月 平年値(日ごとの値) 主な要素)
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/nml_sfc_d.php?prec_no=48&block_no=47622&year=&month=5&day=&view=p1


一方去年のGWの最低気温は マイナス2.1℃から7.8℃ と10℃もばらつきがあります。

出展(気象庁 軽井沢 2022年5月(日ごとの値) 主な要素)
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=48&block_no=47622&year=2022&month=5&day=1&view=

他方日中はというと最高気温が7.2℃~22.4℃とこちらもすごいバラツキですね。

一番寒い朝を迎えた5/3は、夜中は0℃前後で朝9時に8℃、お昼12℃、午後2時14℃、午後10時には3℃まで下がています。
出展(軽井沢 2022年5月3日 (1時間ごとの値))
https://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/hourly_s1.php?prec_no=48&block_no=47622&year=2022&month=05&day=3&view=p1

八風平は標高860mの山岳キャンプ場で、軽井沢の気温とほぼ同じです。
ひとシーズン前の装いがよろしいかと存じます。

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【テント内火気使用は自己責任で】
原則としては シュラフはしっかりしたものを、万が一に備えて重ね着ができる服装や毛布を余分にお持ちいただき、安全な暖房器具(ホカロンや湯たんぽ)などをお勧めいたします。

確かにストーブはあったかくていいものですが、注意も必要!。

①一酸化炭素中毒 締め切った室内で石油ストーブなど換気機構が無い暖房器具はこれが心配です。チェッカーも市販されています。お客様によっては2個使いも。
でも定期的な換気が一番。
ガソリンランタンでもガス欠直前には不完全燃焼が起こりやすいという報告があり、テント内では電池式ランタンのほうが安全です。

薪ストーブの方も安心せずにテントの外も含めて細心の注意をお払いください。煙突の火の粉が隣のテントや山火事を誘発する危険が潜んでいます。

②テント内火災 石油ストーブや薪ストーブなどの直火を扱うストーブは、狭いテント内では案外可燃物が触れてしまうことがあります。近くには可燃物を置かないこと、難燃素材を中心にそろえるなどの工夫も。テント自体も燃えにくい素材のものがあります。

特にカセットストーブ(CB/ODガス缶使用)は小型で、つい体の近くに置きがちですが、直火のため使い方によっては非常に危険です。着火時に前方に炎が長く伸びるものがあるようです。

狭いテント内でお湯を沸かしたり調理するのは危険です。

③石油ファンヒータ 八風平キャンプ場は電源サイトがありません。したがってポータブル電源をご用意されると思いますが、機種によっては気温が低いと十分な性能を発揮できない場合があります。万が一暖房器具が動かない場合も考慮し、予備の毛布や服装をご準備ください。

④火傷 小さいお子様はなんでも手を伸ばしてしまいます。常日頃から目を離さないで頂きたいのですが、ストーブや焚火など火を使っているときは特にご注意ください。
また、ストーブの上に乗せていたヤカンがこぼれて熱湯を浴びたなども聞き及びます。
軍手は純綿製をお使いください。

⑤他の暖房用具
湯たんぽ、ホカロンなどは比較的安全とされていますが、体の同じ部位に触れつづけると低温やけどになる可能性があります。
モバイルバッテリーを使用した電気毛布はバッテリー動作不要にご注意ください。

くれぐれも最新の注意を払い、万が一の際の 消火用水、火傷対策、救急箱その他準備を怠りなく。

※キャンプデビューのお父様へ
ぜひ、ご自宅で事前に動作確認、操作習熟に努めてくださるようお願いいたします。
(ストーブに限らずテントやその他の道具も)
キャンプ場でいきなり開梱するのはトラブルの元です。

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【キャンプにも危険予知活動(KYK)を】

労働現場や自動車教習所など、さまざまのところで取り入れられ、事故の回避軽減に役立っています。自然の中で日頃とは異なる生活を行う「キャンプ」は「危険がいっぱい」です。

危険とされているテント内火気を使用する場合は、起こりうることを想定してその対策を参加者全員で理解し実践する「危険予知活動」をぜひ取り入れてください

参考

日本キャンプ協会(安全なキャンプのために)
https://camping.sakura.ne.jp/wp/wp-content/uploads/download/safety8_PDFfile1.pdf


危険予知トレーニングシート(青木)
http://www.kodomo-kai.or.jp/wp-content/uploads/2015/06/%E9%9D%92%E6%9C%AC%EF%BC%88%E5%8D%B1%E9%99%BA%E4%BA%88%E7%9F%A5%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88%E8%A7%A3%E8%AA%AC24%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%89_9-16.pdf

 

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【静寂時間のお願い】

あったかいテントの中での団欒は楽しいもの。時間も忘れて話し込んだり、ゲームに熱中し歓声を上げてしまったり。静かに話していても案外遠くまでお声は届きます。
八風平キャンプ場では22時~6時を静寂時間と定め、お休みの方を優先していただいております。また、静寂時間までに鍋釜は洗って、炊事棟のゴミはすべてお持ち帰りいただき、野営動物を誘引しないために他のゴミと一緒に「車内」(テント内ではなく)で保管をお願いしています。

時折、団欒に夢中で静寂時間が近づいても片付けが始まらなかったり、場合によっては「片付けは明日でいいや!」とそのままお休みになられるグループも。

静寂時間までに片付けを終えられない様相であったり、そのまま就寝されている場合は、管理人からお声がけさせていただく場合がありますが、お客様からするとあまりうれしいものではありません。

そういったことが生じないよう、ぜひ時間を逆算して 夜のしじまをお楽しみください。

八風平キャンプ場 管理人